司馬遼太郎の「坂本竜馬」評・「歴史」観・「志」を想う

司馬遼太郎は「竜馬がゆく」のあとがきで「日本史が坂本竜馬をもったことは、それ自体が奇蹟であった」
とまで書いている。

薩長連合の成立に奔走し、幕府の大政奉還を実現するなど、明治維新の原動力になり、また海援隊を率い、
海運事業にも乗り出すなど たぐい稀な発想力・行動力をもった人物であった。

司馬氏は歴史とは天の意思が動いていくということを強く感じたという。
西欧諸国に比べ遅れて近代化を迫られた日本の立ち位置にあって明治維新の偉業を果たしたことを振り返り
「一旦、志を抱けば、この志にむかって事が進捗するような手段のみをとり、いやしくも弱気を発してはいけない。
たとえ、その目的が成就できなくともその目的への道中で死ぬべき。」と諭す