roll model について

roll model について

•具体的な行動技術や行動事例を模倣・学習する対象となる人材をさす。

•多くの人々は無意識に、ロールモデルを選び、その影響を受けている。

•「○○のようになりたい」という憧れは誰もが持った経験があるのでは
 ないだろうか。

•リーダーシップ開発の場面では、より意識的にロールモデルを選び、
 分析したうえで学ぶことが求められる。

ロールモデルを漠然と観察するのではなく、リーダーシップに関する
 何らかのモデルに基づきながら観察・考察すると、学び取るポイントも
 より明確になってくる。

 以下に、ロールモデルを活用する際の三つのステップを示す。

•①ロールモデルを選定する。

  自分の観察できる範囲で印象的な人、自分よりも高いレベルの
  リーダーシップを発揮している人、
  学びとりたい行動ができている人を選定する。

•②ロールモデルの行動特性を表現する。

  リーダーシップのモデルに基づいて、そのロールモデルの特徴を表現する。

•③ロールモデルから観察した行動技術を実践し強化する。

  ロールモデル人材の行動をまねて実践することで、
  徐々にその行動の根拠なども理解し、行動パターンを身に付けていく。

「価値ある人生」を考える

人の価値とは、その人が得たものでなく、その人が与えたもので測られる。
アルベルト・アインシュタイン

人がこの世に生まれた意義を諭してくれる名言である。

また、織田信長の言葉といわれる
「立って半畳、寝て一畳、天下取っても二合半」
はどんなに栄耀栄華を極めても、億の富を集めたとしても
あの世に行くときには、財産はおろか、自分の体さえも持っていけない。

この世に残せるものは、人に与えた喜びと想い出だけであろう。

価値ある人生とは、世のため、人の為に尽くし、喜びを与える人となることであろう。

「いい国つくろう、何度でも。」別冊宝島編集長の前文紹介

今、日本の歴史教科書としても読めるレベルの内容を伴った編集を
宝島社は、実に見事に成し遂げている。

別冊宝島の1832号で、2011年12月15日発行の
「いい国つくろう、何度でも。」がそれである。

この本の編集長小林大作氏ほか、執筆者の方々に敬意を表したい。
本の巻頭に、編集長の万感を込めたまえがきがあり、少しでも多くの
日本人に共有していただきたい内容であり、ここに紹介したい。

日本人は強い忍耐力と素晴らしい創造力を持つ。
私たちはその日本人であることに誇りを持っていいと思う。(略)

日本人は、どれだけリーダーが駄目であっても復活してきた。
日本人の強みはそこにある。
リーダーに頼るのではなく、自らの足元を一歩一歩踏み固め、
未来を創造してきたのだ。

忍耐強く、そして、創造性を発揮して。

日本が高度成長期を迎え、経済大国になったのも、戦後の混乱期から、
多くの日本人がそれに打ち克ち、一所懸命働いてきた結果なのだ。
けっして、リーダーのおかげではない。(略)

いままで、日本の歴史を語るとき、自虐史観だの、皇国史観だの、
いろいろな立場から批判が繰り返されてきた。

そのような史観の立場でなく、日本人の歴史を、単にポジティブに
捉えたとき、まったく新しいものが見えてきた。

豊臣秀吉キリスト教の禁止は、宗教弾圧として語られることが
多いが、実際の側面は、戦後時代の人身売買の禁止であった。

西洋人による人身売買の片棒をかついでいたキリスト教信者への
措置であった。

元による日本侵攻も、元寇を最終的に防いだのは神風であったと
されるが、実際は鎌倉武士の周到な準備と、命も顧みない奮闘
によって、防いだことが判明する。

私たちは、国難に立ち向かってきた日本人の姿を見つめなおすとき、
日本人の様々な知恵と奮闘、そして、強さとやさしさを見つける
ことができる。

私たちは、日本人であることに誇りを持っていいのだ。

日本には、2千年を超える歴史がある。
周りを海に囲まれ、大陸とは切り離され、島国として、独自の
文化を育んできた。

3.11東日本大震災は、戦後最大の国難であるのはもちろん、
何百年に一度の大災害であった。
それは、多くの日本人に大きな傷跡を残した。
その傷がいえるには相当な時間がかかるだろう。

しかし、その傷跡が消えるとき、日本は大きく変わっているはずだ。

単に忍耐強いだけじゃない、本当は世界でもっとも創造的で柔軟な
日本人だからこそ、何度でも復活するのだ。

日本の誇る偉人に学ぶ(村上 和雄先生)

日本の誇る偉人に学ぶ(村上 和雄先生)

村上 和雄(むらかみ かずお)氏は、1936年、奈良県天理市の生まれ、
京大からヴァンダービルト大学を経て現在77歳の筑波大学名誉教授である。

先生は、遺伝子工学の世界的第一人者で、1983年に世界に先駆け、
高血圧の原因となる酵素「ヒト・レニン」の遺伝子解読に成功したことで
知られる。

その後も、イネの遺伝子の解明についても、多くの若手と昼夜兼行の
苦労を重ねた結果、世界に先駆け、奇跡的に成功された。

これだけ研究を続けられた先生でも、生命については何も解らないとのこと。
生命の存在はダーウィンの進化論では説明できない。

先生の恩師がいつも語っていたという「三つの感謝」が印象深い。

① 人間として生まれたこと・・・約38億年前からヒトの遺伝子が存在し、
              一度も絶えることなく繋がってきたこと
② 人間には無限の可能性がある ヒトには父母から受け継いだゲノムが存在
              全ゲノムの内、2%しか働いていない事実。
              98%が不明のまま放置
③ 今日も元気だ、ありがたい  ヒトは60兆個の細胞から構成
              1秒毎にものすごい勢いで入れ替わる。
              細胞は見事に死んでいる。

遺伝子の解析に成功してみると、よく考えると、遺伝子の情報は読む前に
書いてあったことに気が付く。それでは、誰がそれを書いたのか?
少なくとも人間ではない。やはり、書いたのは自然しかない。
それでは、自然はどうして書いたのか?

サムシング・グレート」の存在、科学を追究していくと宗教性が必要。
アインシュタインは、本当の科学者には、宗教性が必要であると主張していた。

生きているというより、「生かされている」と考えた方が正しい。
遺伝子には、死ぬまでの情報が書き込まれている。

ヒトの遺伝子の多くは眠っているが、いろいろな刺激を与え、良い遺伝子の
スイッチをオンにすれば、人の可能性は飛躍的に高まる。

それは、感動であり、喜びであり、笑い等、ワクワクすれば、良い遺伝子の
スイッチがオンとなる。

人間の細胞は60兆(体重1kgにつき略1兆個)あるが、元は1つの受精卵
で、同じ遺伝子を持つ。

「おかげさま」という言葉など、深い精神性と高い科学技術を併せ持つ日本の
出番が21世紀に必ずくるに違いない。

志の高い者に天は味方する

生きるとは、何かに命を懸けること

日本人がこれまで育んできた文化・伝統は素晴らしい。

「日本人」そのものが世界のブランドとなりつつあることに当の日本人が
気が付いていない。特に子供に自覚がないことが悲しい。

日本の歴史、伝統を正しく理解させることから始めなければならない。

日本を世界から尊敬される国にしたいとの思いが心に伝わってくる。

最後に、これから10年計画の新たなチャレンジを開始するという先生の
覚悟に感動した。

哲学者 梅原 猛氏に学ぶ

梅原 猛先生は、日本を代表する誇りとしたい哲学者である。

日本の思想の本質を、人間と自然とを分けない独自の思想と喝破し、
人類の思想的使命は、西洋近代思想を批判して、新しい文明の原理を
造ることにあると諭す。

西洋哲学とアジア哲学の本質的な違いは、自然への考え方の違いにある。

西洋文明を取り込んだ日本が、これまで西洋文明が経験しない二つの災禍
を経験した。

一つは、原爆であり、もう一つが原発である。
トインビーは、西洋文明を取り入れる時代は終わった。

非西洋文明が、自らの文明の中で、科学技術を取り入れる新しい文明を
造らねばならないと主張しているとのこと。

今の文明はどこか間違っている。鎮魂思想という考えは一つの指針で
「一粒の麦死なずば」である。後の世に残していく麦を、磁力を掘って
思想となって、若い人に受け継がれて残っていって欲しいと話される。

談話の中に興味深い以下のお話があった。

楽天は中唐の詩人(772年〜846年)であるが、「白楽天」という能が
面白い。

日本の国情を探りに筑紫にやってきた唐の詩人白楽天住吉明神
老漁師の姿に化けて迎え、問答の末に、中国では詩はインテリだけのもの
に対し、日本はすべての人が詠むと違いを説いた。

自然の音、松風の音も、波の音も歌であると説き、結果、白楽天は議論に
負けて中国に逃げ帰る。

この話の根底にある「草木国土悉皆成仏」という思想は、インドや中国にはない。
インド仏教の衆生とは、人間と動物に限られ、植物は排除される。

日本の神道の本質は、「自然へのおそれ」にあり、供物を供え、祈りを捧げる。
日本文化の根底に、「草木国土悉皆成仏」という縄文文化以来の伝統があった。

西洋思想は、自然との共生思想でなく、自然を支配する思想に他ならない。
ここに、先生が諭す、日本文明の本質を探り、西洋文明を進化させていくべき
日本人の役割があるのかも知れない。
と改めて感じた。

ヴィクトール・E・フランクルと佐々木常夫氏に学ぶ

ヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」を
佐々木常夫氏(東レ経営研究所顧問)が週刊文春
2013.3.21号でこんなリーダーになりたい
フランクル (読者に勇気を与える)と題した論説に
感動を覚えた。

学びの一つとしてここに紹介したい。

この本は、優秀な心理学者であったフランクルが、ユダヤ
というだけで、妻、両親とともに強制収容所に送られ、
約2年半もの間、いくつかの場所に移送され、家族すべてを
失いながら、奇跡的に生還を遂げる過程を纏めたもの。

彼の収容所での過酷な体験から知ることができるのは、
人はどんな環境でも生きることが可能だということ。

自分の身体以外はすべてを取り上げられ、狭いベッドに
寝かされても眠れ、一日に300gのパンと水のような
スープでも生きていける。半年に1枚のシャツでもなんとか
なる。

こうした過酷な環境の中で、心の支え、生きる目的のもつことが
生き残る唯一の道であること。

どんな時にも、人生には意味があること。

「人は何のために生きるのか」はこちらから問うことができず
「人生から問われていることに全力で応えていくこと」
「自分の人生に与えられている使命をまっとうすること」だけが
できるとする。

その人を必要とする何かがあり、その人を必要とする誰かがいる。

その何かや誰かのためにできることを全力で応えていく。
そうすることで自分の人生に与えられた「使命」をまっとうする。

人それぞれの人生の過ごし方を考えさせるいいヒントを与えてくれた
文章であった。感謝!感謝!

孫子に学ぶ

本日は、孫子の言葉に学びたい。

孫子は、五音、五行というように、万物は
5元素から成り立つとする。

また、人も5種類に分類されるとする。

第一の人は「太陰の人」である。

この種の人は、日和見的で、感情を表に出さない。
ゆえに、人生に疲れやすい。


第二の人は「少陰の人」である。

この種の人は、欲が強く、義理を軽んじ、絶えず
他人を陥れようとする。

第三の人は「太陽の人」である。

この種の人は、自信過剰で、高慢極まりない。

第四の人は「少陽の人」である。

この種の人は、社交的で質素とは無縁である。
体面を重んじるが気まぐれな面もある。

第五の人は「陰陽和平の人」である。

この種の人は、身分が高くも謙虚であり、逆境にも
屈しない。
策を巡らせ、戦う前に勝利を手にする。

これこそ、君子の流儀である。