ライフプランの設計

ライフプランの設計について        KNOCK無名塾   
【 GET RICH SLOWLY 】の背景

1980年代の米国でも投資熱が吹き荒れ、証券会社の投資勧誘が行き過ぎた結果、
老人が長年にわたり蓄積してきた資金を全て失い、老後の生活設計が壊され、
死に追いやられるという悲惨な事件が多発しました。

このことから、証券会社の営業姿勢に対する社会的な批判が高まり、証券会社が顧客に対し、投資の勧誘を行う際には、相手(顧客)の資金の目的別、年代別に、投資勧誘のルールを作るべきとの世間の声が高まり、投資の考え方が見直された時期がありました。

ここで紹介するのは、当時、米国を代表する証券会社メリルリンチ社が掲げた
【 GET RICH SLOWLY 】(ゆっくり豊かになろう)という標語です。

米国の個人がそれぞれの年代別に抱えている人生設計のステージや時期を想定し、
人生設計を常にイメージしながら、資産形成、資金運用を考えていく工夫を資産別の蓄積時代、資産保存時代と分類しています。

相手(投資の対象者)の本人の年齢が何歳かにより、人生のカテゴリーのどの位置に
いるのか?それはどういうステージにあり、資金の使途・目的は何か、その目的に
(リスクのレベル)合致するような資金運用方法を提案しなければならないという
ルールづけでした。

投資に際しては、リスク開示書を、相手に手交し、投資商品のリスク(運用面でどこにどれだけのリスクが内包されているか)をきちんと説明し、相手が理解したことを書面に自筆サインをとり、初めて運用受託ができる法的制約を課しました。

また、65歳以上の老後の資産を保存しなければならない世代には、どんな説明を行い
リスク開示書にサインを貰っても、先物オプション取引は禁止するルールを課しました。
本人の年齢別の分類
18才〜45才 物理的資産蓄積時代
18才〜24才 財産形成スタート
24才〜30才 巣造
30才〜45才 将来のための借入
45才〜65才  金融資産蓄積時代
         45才〜55才 退職の準備  (給与最大期間)
         55才〜65才 子供たちの独立

65才〜     資産保存時代  すべてを楽しむ時期

ここからは、加工して、人生のイベント表を加味して検討しましょう。
人生のイベントと資金の必要な時期とのマッチング

(資金調達が必要な期間)

■就職・・・結婚資金貯金
■結婚・・・家具購入・家電製品購入・車購入など物理的資産蓄積
■子供の誕生⇒幼稚園⇒小学校⇒中学校⇒高校⇒大学(⇒大学院)⇒就職⇒結婚
  ・・・教育資金が上記の各段階で必要となるため、貯金が必要
■住宅購入 ⇒メンテナンス(8〜10年)⇒メンテナンス(8〜10年)
     戸建ての場合、壁の塗り替え(8〜10年)・屋根の塗り替え(20年)
■リフォーム(⇒建て替え)(⇒買い替え)
■転職
(資金運用に転ずる期間)
■定年退職
年金生活

(総括)
このように、誰でも個人それぞれの人生のカテゴリーが存在します。
自分が、今どの時期にいるのか?
今後、自分の人生を形成していく上で、これからどんな想定・準備を
すべきなのかを考えながら、客観的に眺め、長期的に計画して
いくことも必要です。

以上をご自身で表にし、自分の人生設計に積極的に役立てて活用ください。