読書の栞(自分を動かす)

「自分を動かす」
Maxwell Maltz(コロンビア大学 医学博士 世界的に有名な整形外科医)
著作の紹介をしたいと考えます。博士は個性変容の問題に
「サイコサイバネティックス理論」を採用して、「自分を動かす」原理を
解りやすく説明しています。以下がその一部の紹介です。
「成功」の定義=自分で目標を創り出し、満足できる形で達成することを意味
 人間は目標を持って行動するとき、その持てる能力を十分に発揮する。

 目標の達成に向けて「自分を動かす」鍵は「自己イメージ」にある
 自己イメージは人間の個性を作りその行動を左右する
 人間の脳と神経系は「目標のある行動」向きにできている。
 あなたがどんな目標を自分自身に与えるかによって「成功の仕組み」が

 作用したり「失敗の仕組み」が働いたりする。
 それは一種の「自動誘導システム」であり、サイバネティックスの原理で作用する。

「成功こそ成功の母」

人間は成功の経験を積み重ねることで、より大きな成功を勝ち取ることが出来る
ずっと不幸だと考えている人も、幸福を経験しさえすれば、人生を楽しむことが
出来る。

現実に経験したことと、頭の中で想像したことを「合成」させることが出来る
実験心理学がこのことを解明して以来、スポーツの分野でトレーニング方法に活用
されたり、大勢を前にする講演技術の改善にやくだっている。

自己イメージ

 あなたが考えるあなた
「私はどんな人間か?」真剣に考えたことがありますか?
 数学はどうも苦手だと思っている生徒は、成績表が何よりの証拠だといいます。
「君は数学が出来ないと思っているだけさ」といっても信用しません。
 セールスマンの販売成績が上がらないのは、「自分自身に対する評価」が
 間違っているからと指摘すると、彼は受注票を見せて「このとおりです。
 努力はしたのですが私には、能力が無いんでしょう」という人はこうした

 成績表や受注票を客観的な証拠といい、それを「絶対」だと思い込んでいる。
 実はこうした「自分の問題」は自らが下す「自己評価」にあると気付いていない。

自己イメージは変えられる
 積極的な考え方は従前の自己イメージに注ぎ込む「新しいぶどう酒」のよう
 自分自身を「新しい革袋」に変えない限り、効果はあがらない。

「自分自身が考えているあなた」をしっかりみつめる
 あなた自身の考えるあなたのイメージが「プラスの思考」で形作られていると
 プラスの生活が出来ます。
反対に「マイナスの考え方」で出来ていると、「マイナスの生活」しか出来ないのです。

サイバネティックス = 「舵取り」を意味するギリシャ語が語源
「心」はなにやら得たいの知れない抽象的なものではなく、脳と神経系から出来ている。
 一種の仕組みであり、目標を持ったときに効率よく作用する仕組みだということを
 明らかにしたのが、サイバネティックスという新しい科学である。
サイバネティックスの考え方によると、人間には潜在意識があり、それは「心」という
よりも「仕組み」。

 この仕組みには人格など無く、自身が設定した目標次第で幸せをつかむようにも
 働くし、不幸を嘆くようにも、作用する。
 「成功目標」を掲げれば「成功の仕組み」が働くし、「失敗目標」を掲げれば
 「失敗の仕組み」が自動的に作用する。
 目標の限界とか、達成可能な範囲を決めていくのは「自己イメージ」なのです。