国家と企業の組織改革に向けた道標ー3

(4) 心臓(政策立案・作戦立案)
 3番目は心臓をイメージして欲しい。

蓄積したデータと様々な情報分析を行った結果、正しいリズムで
脈々と力強く、持続的に総合判断を下し、下記の血液を送り出していく。

具体的に戦略・作戦を策定し、構想を描き、スピーディーに実行に移す。

こうしたエンジンを正常にうまく機能させていくことが極めて重要である。
(国家(企業)戦略策定・実行)
司令塔;国家の場合 国家戦略室 企業の場合 総合企画部等が該当する。

(5) 血液(商品・サービス等の流通)
 国家であれば個々の政策であり、企業であれば、新商品・サービスが
 次々に開発され、世の中に、新たに登場させていくことが必要である。

新陳代謝機能も求められ、旧態依然とした、変化がないままの古い政策
や商品はその役割、使命を終え、新しい物に入れ替えていく必要がある。

(6) 口(意思疎通・コミュニケーション力)
 表現力、伝達力の機能を意味する。

 国家の場合、政策や理念を国民へ丁寧に理解、浸透させていく努力が
 求められ、企業の場合には、個々の商品・サービスについての説明責任
 が求められる。

顧客に対しては、プレゼンテーション能力や営業力の具備が求められ、
企業内部でも、コミュニケーション能力が求められることと合致する。
 
(7) 目(リスク管理能力)
 リスクマネジメント(対策)は十分か? 過度なリスクを取っていないか
 ルールに則って判断、行動がきちんと取られているか?監視する機能を
 持つことが重要である。

(8) 関節(システム機能)
 国家が、或いは企業が、運営を行っていく上で、必要な支援システム
 が三つの分野で具備されているか?
① フロント支援システム・・・政策支援(営業支援)
② バック 支援システム・・・業務支援・運営管理・省力化
③ ミドル 支援システム・・・リスク管理システム・危機管理システム
上記支援システムが一体となってうまく機能させていくことが重要である。

(9) 人体図 全体総括
 人間が、感情を持ついきものである以上、やる気に溢れ、モラルが高いか?
が組織をうまく運営していく上で、極めて重要であることは論を待たない。

国家・企業の如何を問わず、士気の高い、優れた人財が、十分揃っているか?
その裏に、人事評価や処遇が適切に行われ、適切な相互のレスポンスが為され、
コミュニケーションや人間関係がうまくいっているか?

普段から注目し、管理運営に問題がないか?常に、チェックを行っていくこと
が組織活性化には重要である。

以上、見てきたように、人体を模して、国家なり、企業なりの組織のあり方を
考えてみることは面白い試みであり、きっと新しい発見を我々に与えてくれる
ことであろう。

国家の再建や企業の再建といった難題についても、こうした新しい目で、
取り組んで見ては如何であろうか。