日本の教育改革への道標-1

日本の教育改革への道標
 
 ここ数十年の日本の教育への取り組みと、
世界の教育への取り組みとを比較すると、
日本が世界の動きと逆走してきたことが
浮き彫りになってくる。

日本が明治維新以降、極めて短期間に、
文明開化と欧米諸国に互していけるだけの
国力の充実を果たしたこと。

また、太平洋戦争の敗戦後の焼け野原から、
再び奇跡的な復興を為し得たことの背景に、
日本人の伝統である勤勉性や、滅私奉公の
精神など優れた国民性に加えて、世界トップ
水準にあった教育システムの存在が大きな
下支えとなったことは間違いあるまい。

明治維新当時、国民の約四人に一人が寺子屋に通い、
世界最高レベルの識字率を既に保っていた。

また、戦後も国民の教育水準の高さが、技術立国を
支え、日本経済の高度成長と国際競争力の優位性を
支える大きな力となった。

しかし、戦後、時を経て、日本が選択した「ゆとり教育
に象徴される教育制度は、学力の低下を招き、
戦後65年の時を経た今、世界との国際競争力といった
視点で見ると、大きな足枷となっている。

好むと好まざるとに拘わらず、グローバル化の荒波が
押し寄せる最中、わが国は一刻も早く、
ゆとり教育」から脱皮を図る必要性がある。