マハティール氏の日本への助言に学ぶー2

一方で、将来のための政府支出を増やす必要がある。

政府支出はインフラ整備がとりわけ重要であり、
新しい産業を育て、ヒト・モノ・カネの流れを
加速させることが重要である。

日本は力のある国であり、もっとイノベーション
ができる筈である。

今の日本に研究開発投資が欠かせない。
韓国は日本よりずっと研究開発に投資している。

日本株式会社たれ!
国と企業とが密接に連携して産業を育てていった。
国が企業をバックアップすることは
決して悪いことではない。
マレーシアにはマレーシア株式会社がある。

プラザ合意について
日本の円切り上げでなく、米国のドル切り下げを
求めるべきであった。

円を大幅に切り上げたことで、米国以外の国でも
日本製品が売れなくなってしまった。

優れた日本製品を買いたくても買えなくなった国も
あることを日本は知るべきである。

日本は、円を切り上げたことで、国の豊かささえも犠牲にした。

■為替政策について
今の日本は真剣に円高是正を考えるべき。
円をゆっくり切り下げていく方針、政策が必要である。

■成長戦略について
欧州の多くも米国ももはやビジネスと呼べるものが殆ど
失われてしまっている。

残っているのは金融だけ。しかし、金融は大きな雇用も
新ビジネスやサービスも生み出し得ない。

人材もそれほど必要としないため、失業率は高止まりしたまま。
国の活動力の基といえる中小企業も育たない。
それが欧米諸国の大問題。

日本の立場にたって考えるとき、日本はドイツを
もっとモデルとすべきである。

ドイツは誰にもできるローエンドの製品で
競争しようとしていない。
自動車でもハイエンドの製品に特化している。

しかし、日本は相変わらずマーケットを追い続けている。
日本には高い技術がありながら、高い利益をもたらす市場
でないところで勝負し続けている。

日本はもっと研究開発投資に積極的になるべき。
日本がさらに強くなる分野はいくらでもあり、
可能性は極めて大きい。

ドイツのように中国が作れない製品に特化していくこと。
マインドを切り替えることが今の日本に必要である。