地熱発電について

日本の地熱資源埋蔵量は世界3位、しかし、実際の発電量は
世界8位に留まっている。

その背景には、国立公園・国定公園が国土面積の4%を占め、
環境庁の通達で、公園内は地熱開発の規制があり、
地熱発電の効率の高い、浅部熱水資源の82%が、この規制
地域内にあるという現実が開発を妨げている。

環境を守ることと、エネルギー資源を確保することと、どちらを
優先すべきか、原子力発電に、安全性など十分な検証を終える
まで、世界トップ水準の地熱エネルギーの安定確保を国益として
優先する政策判断を政治家は行うべきである。

また、地熱タービン製造分野においても日本は世界のトップを
誇っている。

富士電機三菱重工業東芝の3社で世界のシェアの約7割を
占めている。
インドネシア地熱発電では9割が日本製のタービンを使用して
いるという。

今、日本国内には、約2万8千か所の温泉が存在している。
その源泉をそのまま活用し、「バイナリ発電」を行い、
利用後の熱水は53度と、十分熱く、温泉としての利用にも
障害にはならない。このバイナリ発電だけでも、72万キロワット
の発電量の確保が行われる。

火山を多く抱える日本にとって、地熱資源埋蔵量世界3位の優位性
を活かすべく、地熱発電に関する諸規制を緩和し
官民挙げて、熱エネルギー確保へ取り組むことが今求められている。