陸(おか)漁業について

かつて、日経連載「知の攻防」の中に、陸(おか)漁業に関する記事があった。

三菱商事の事業開発部長(当時)中沢輝幸氏が推進したビジネス。
2002年、人口1300人の大分県上津江村、廃校跡に据えた直径6Mの
水槽四基に5000匹のヒラメを養殖するという記事であった。

水質や水温管理が容易で、生育期間は1年と海育の半分。
しかも、水の入れ替えもいらないといういいことずくめ。

この技術の核は、アンモニアや窒素を分解するバクテリア(5月19日日経)にあった。

今現在、この技術が持続しているか否かは情報を持たないが、
バクテリアの効用で水の入替えがいらないという特質を利用したこの種の技術開発力
を日本が手にしたことは大いに評価できる。

こうした一ひねりした技術開発こそ停滞気味の日本の産業力を抜本的に変革する
起爆剤になると信じたい。

主要産業が林業上津江村で、
「森のヒラメ」の商品名で次々と市場に商品供給ができるという話は昨日の
好適環境水に関連する話題である。

日本中の山間部は、国内木材需要の暴落で山林の財産価値が減少傾向が続いている。
こうした環境を跳ね返す力を「森の漁業」は秘めているのではないか?