超硬工具メーカー「タンガロイ」の技術

米国の著名投資家であるウオーレン・バフェット氏が、2011年3月7日
に初来日し、自家用ジェットで、福島空港に向かった。

来日の目的は、いわき市に本社を置く、超硬工具メーカーのタンガロイ社の
新工場開業式典に参加することにあった。
実に東日本大震災の数日前のことであった。

タンガロイは2004年に旧東芝タンガロイ東芝グループから独立。
金融危機の最中、2008年9月、バフェット氏傘下のイスラエル社が買収した。

バフェット氏の来日に先立ち、世界最大級の買収ファンド TPGキャピタルの
創業メンバーであるデビッド・ボンダーマン氏が一足早く来日し、
「今こそ、対日投資のチャンスである。日本企業のグローバル化を応援したい」
と超大物二人の来日は、投資の世界で変化の胎動が起こっている。

タンガロイグループは、70年を超える歴史の中で、培われた高い材料技術力
と最先端加工技術力を誇り、刃先交換チップや、鋼製品を代表する各種切削工具、
プリント基板用工具、耐摩耗工具等の超硬工具を造りだし、ものづくりに貢献
してきた技術力のある企業。

このような、日本を代表する先端技術を持つ企業が将来的に生み出すであろう
価値を国家としてどう対処し、保全していくか?、日本の国益という見地に
立ち、国家安全保障体制構築の一環として取り組むべき時期が到来している。