日本人としての道標ー4

以上、見てきたように日本人としての道標は誇りとしていいものである。アジアの小国であった日本が、明治維新以降、急速な近代化を図る過程で、 日清戦争の勝利に続き、日露戦争でも、世界の大国であったロシアに、 勝利したことは取り分け世界に衝撃を与え…

日本人としての道標ー3

(2)日本人の国民性 心のかたち 「和」の精神(現在、薄れ、失われつつあるものも含め、取り戻すべく敢えて記載)①礼節を重んじる心 規律正しさ、「武士道」精神 (義と美意識) ②勤勉性 滅私奉公 働くことは喜びであり美徳 働きが共同体の役に立つことを自…

日本人としての道標ー2

筆者は、もとより歴史の専門家でなく、浅学非才の身であるが、 日本の歴史の事実を紐解きながら、日本人としての歴史認識を整理し、 アイデンティティと国家観を持ち、日本人としての誇りをもって世界と 向き合うべきであると信じている。何人も、好むと好ま…

日本人としての道標-1

日本人としての道標今回は、「日本とは何か?」について、皆さんと一緒に 「日本人として是非知っておきたいこと」「日本人としての道標」 を探しながら、日本人の特質について整理を試みたい。筆者も戦後生まれの世代であるが、太平洋戦争での敗戦後、 焼け…

日本蘇生への道標ー4

そもそも、BIS規制は「日本のオーバープレゼンスを是正することを目的」 として1987年にG10諸国で合意された規制であり、 その達成期限も邦銀は1993年3月までに自己資本比率8%を 達成することを義務付けられていた。更に追い討ちをかけるように、92年の…

人間万事塞翁が馬

昨日、2012年 ノーベル医学生理学賞を 京都大学IPS細胞研究所長 山中伸弥教授(50歳)が受賞した。日本人として名誉であり、教授の研究成果は全世界の人類にとって 希望の持てる研究である。今後、「創薬」・「再生医療」の分野で世界の 最先端を切…

日本蘇生への道標ー3

冷戦の最中では国際政治・軍事力強化が国内問題に優先権を与えられていた。しかし、戦後、世界の国民は経済問題をより重視し始めたようである。民族紛争が多発し、経済も保護主義化の傾向を強めるなど一連の動向も こうした変化の帰結としてもたらされたもの…

日本蘇生への道標ー2

こうした日本のシステムは、第二次世界大戦後長らく続いた 米ソの冷戦構造の中で、日本の地政学上の戦略的位置づけが 重要であったこと、日本の特殊性・異質性も経済規模が小さい内は、米国にとっても さほどの脅威とならず、看過しうる存在であったこと、米…

日本蘇生への道標ー1

日本の蘇生への道標 (平成4年当時の政治改革提言)本稿では略20年前の、平成4年11月当時に、 日本が置かれた諸環境を踏まえ、政治面でも 平成維新とでもいうべき抜本的な改革を提言 した拙文が、現在の日本の将来を考えるうえで 少しでも参考になればと願い…

出光 佐三に学ぶー2(お互い)

「お互い」ということを世界が求めている 個人主義は利己主義になって、自分さえよければいい、 自分が金を儲ければ人はどうでもいい、人を搾取しても 自分が儲かればいいということになっている。 ところが本当の個人主義というのは、そうではなくて お互い…

出光 佐三に学ぶ(士魂商才)

士魂商才出光興産を起業した出光 佐三氏は、「士魂商才」と題して 以下の言葉を残している。(出光興産 ホームページから引用)「生活を質素にしたり、われわれが経費を節約するというような ことは金を尊重することで、奴隷になることではない。」「それか…

人材資源活用への道標ー5

4.(企業と応援者とのマッチング) 【目利きの存在が必要】こうして対象となる人物と面談を重ね、相応しい技術者や応援者を 探し出し、一方でお手伝いしていただく対象となる企業を選定し、 両者をマッチングさせていく過程では、その技術評価や人物評価 な…

人材資源活用への道標ー4

以下に筆者が考える具体的な取り組みについての アイデア・方法について、これから説明したい。【 具体化案 】1.(意義・目的) 次代の日本を担う、技術・サービス力を持つ中小企業の育成、 世界的な競争力を持つ、匠の技・伝統工芸の技術を伝承し、 ひいて…

人材資源活用への道標ー3

3.【人財資源を活用した中小企業支援策】日本には天然資源は少ないが、人財を資源と考えれば、 現役の有能な人財の他に、現役世代に負けない「気力」・ 「体力」・「知見」・「技術力」といった貴重な余力を持つ 有能な高齢者が数多く存在している。人財の…

人財資源活用への道標-2

そのため、中小企業の一部は、外部(海外)資本に頼らざるを得なくなり、 基幹産業技術が海外資本の手に移る、いわゆる「技術の海外流出」を招いている。このまま放置を続けた場合、日本の中小企業は更に競争力を失い、 衰退への道を辿らざるを得ない。日本…

人財資源活用への道標-1

1.【はじめに】 急速な経済発展を続ける中国が、米国と共に世界経済のリーダー役の一翼を 担う立場へとその存在感を次第に膨らませている。一方、日本は、長きにわたり保ち続けたGDP世界2位の地位を、 今年、中国に明け渡すばかりでなく、これまでアジア…

米国「99%の反乱」(サラ・ヴァン・ゲルダー)を読んで

1%の富裕層と99%の貧困層の対立軸まで、格差が拡大して しまった米国の姿に慄然とする。成功者が報われる社会を否定する立場にたたないが、人間として 最低限の生活を営む権利;生存権はある。日本の富裕層と一般庶民との格差は小泉改革により広がった…

土光 敏夫氏に学ぶ

土光 敏夫氏は1896年9月15日、岡山市に生まれ 1988年8月2日に逝去された。氏は企業再生の神様と呼ばれ、理路整然とした合理的思考を持ち、 常に斬新さを探求し、創意工夫、現場第一主義の大人物であった。氏の言葉;生まれてきた以上、各自がこ…

地域経済活性化への道標-5

次に4.「将来の地域経済を支える有望企業・技術・若手経営者を探し、 育成するためのインフラ(人・物・カネ)を支援する仕組みを 提供する」ことについて説明したい■想定される障害選定された企業が必要とするものは、資金の支援もさることながら、 一番…

 地域経済活性化への道標-4

2.都道府県としての重点産業育成分野をテーマ・課題別に 分類仕分けし、ジャンル別に上記1で探した企業・技術が保護・ 育成の対象となるか改めて識別する。■想定される障害 集まった情報から、どの企業・どの技術が保護・育成の 対象となるのか?判断でき…

地域経済活性化への道標-3

筆者が現時点で想定される障害をあげ、具体的な取り組みについての アイデア・方法について、これから説明したい。【 具体化案 】1.優れた技術力を持った企業とその技術者・匠の技・将来に亘り 継承していくべき伝統・文化を探す についての取組案■ 想定さ…

地域経済活性化への道標-2

「地域経済活性化」を目的に提言したい改革のポイントは以下のとおりである。1.優れた技術力を持った企業とその技術者・匠の技・将来に亘り継承していく べき伝統・文化を探すこと2.都道府県としての重点産業育成分野をテーマ・課題別に分類仕分けし、 …

地域経済活性化への道標-1

地域経済活性化への道標-1世界最強の国家であり続けた米国は、政治・軍事面以外の 経済面でも世界経済の牽引役としてもその圧倒的な力を発揮し これまで世界経済を支え続けてきた。しかし、リーマンショックを一つの契機としてその立場が 揺らぎ始め、著しい…

国家再建への道標ー8

これまでの、財政投融資で行われた公共投資の大きな問題点は 一過性の投資であり、橋や道路の建設に資金を投入しても、 その年だけの限定的な投資効果しか生み出せないことに根本的な 欠陥があった。本案は、持続可能な地方経済の成長をもたらすことを基本に…

国家再建への道標ー6

提案プラン 「国民生活改造プラン」(仮称)施策のポイントは以下の3点にある① 勤労者に年間 1ヶ月の長期連続休暇取得を認める (但し取得者はワークシェリングの一環として、 年間給与の1ヶ月分の削減に応じる対価として長期連続休暇取得を行う)② ①で長…

国家再建への道標ー7

もし、1ヶ月間の纏まった長期連続休暇の取得が可能となれば、 自分の故郷や地縁・血縁のある土地、もしくはいつか住んで みたいと憧れを抱いてきた場所に、住居を構えることが可能となろう。また、空き家となった農家や農地を取得(借り入れ)し、 晴耕雨読…

国家再建への道標ー5

最初に(1)国民が夢や希望を抱ける目標政策案の検討について 本稿では以下のステップを踏んで、議論を展開したい。まず、A;現状認識とB;求められる政策とを夫々を対比して検証を加える。 次に C;問題認識 を纏め、それを解決しうる大胆な私案を論じて…

国家再建への道標ー4

国内経済を見ると、首都圏に比べ地方経済の落ち込みは更に激しく、 地方都市の県庁所在地でさえ、駅前を少し入ると「シャッター通り」 と揶揄される光景が目に入ってくる。こうして見ると、我が国に残された時間は少なく、「国難」とも言える 国家存亡の危機…

国家再建への道標ー3

急激な円高の進行により、輸出企業は自らの生き残りを掛け 生産拠点を少しでも生産コストの安いアジア諸国にシフト せざるを得なくなった。これまで大企業を支えてきた下請け中小企業への発注が減り、 大企業傘下にある中小企業に重大な影響を与えた。日米構…

国家再建への道標−2

国家再建への道標−2日米安保条約で日本に安全保障を与えたことで、軍事費負担が軽減された 日本は官民一体となって基幹産業の育成・財政投融資活動に専念できたこと等 諸環境にも恵まれ、日本経済は目覚しい急成長を遂げることができた。一方、米国は国内産…